肝臓がんの治療にかかる費用の目安について解説しています。
肝臓がんは、その進行状態によって治療の選択肢が決められます。症状が重いほど、治療のための費用も高額になります。もちろん高額療養費制度が利用できるものもありますが、自費負担で高額の費用が必要になることもあります。
肝臓がんは、腹水の有無や血液検査の結果によって、A、B、Cという3つの状態に分類されます。
AやBであれば、切除手術のほか、重粒子線治療、ラジオ波焼灼療法、経皮的エタノール注入療法、肝動脈塞栓療法、肝動脈化学療法などを利用することができます。
一方、Cの場合は生体肝移植か緩和医療という選択肢になります。
では、具体的にこれらの治療にはどれくらいの費用がかかるのでしょうか。費用例をご用意してみました。
このうち、外科手術から肝動注化学療法までは、高額療養費制度を使って自己負担9万円での治療が可能です。重粒子線療法の場合は320万円、生体肝移植の場合は100万円~という金額になります。
あくまでこれは各治療法単体の費用で、これに検査費用や抗がん剤治療の費用が加わります。たとえば、ラジオ波焼灼療法を使用した場合、治療費用9万円と検査費6万円が初年度にかかり、2年目以降は検査費の6万円が必要になります。
また、肝動注化学療法の場合、治療費9万円、検査費6万円、抗がん剤治療費7万円の22万円が初年度には必要です。
肝臓がんの治療の場合は、同時に肝炎の治療も続けることになります。肝炎治療については、公的な補助が手厚く用意されていることが多くあります。
これを利用すれば、肝臓がんの治療費用の負担が軽減されるので、市区町村の肝炎治療の助成制度を必ず確認するようにしましょう。