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肝胆膵がんは多様な病態に対する最善の治療選択を(島田和明先生)

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密接な関係にあるため、一括に診療されるのが合理的とされる肝臓・胆道・膵臓。その臓器の特性から、治療には高度な技術が要求されます。肝胆膵のがん診療について、医療メディア「がんサポート」で詳しく解説されている記事がありますので、紹介します。
(解説:島田和明先生/出典:がんサポート:https://gansupport.jp/article/cancer/liver/13829.html)

記事の要約

  • 肝胆膵がんは、胃や大腸の管腔臓器と異なり複雑な手術が必要
  • 日本肝胆すい外科学会では「高度技能専門医制度」を設置している
  • 専門医の資格を有していることが、一定の技術証明になる

記事のポイント

肝胆膵がん治療の特徴

胃や大腸の管腔臓器と違って、複雑な手術が必要とされる肝胆膵がん治療。特に膵がんは早期発見が難しいため、がんが進行した状態で発見されるケースが多くあります。正確な画像診断のもと、外科・内科・放射線診断の専門医が治療法を決定するようです。

診療体制の強化して業界内での技術向上を図る

日本肝胆すい外科学会では、難易度の高い手術を安全、かつ確実に行なうことができる外科医を育てることを目的にした「高度技能専門医制度」を設置。専門医の資格を持っていると、手術記録やビデオ審査を経てクリアした、肝胆膵手術の高い技術を持っている証明になります。

肝臓がんの治療方法

肝臓がんはラジオ波焼灼(しょうしゃく)療法や手術、肝動脈化学塞栓術でがん細胞を死滅させる方法があります。または、放射線治療や薬を処方する化学療法などで治療を実施。肝臓がんは肝炎ウイルスが原因のケースが多く、内科医と外科医が治療方針を決定するそうです。

胆道がんの治療方法

肝門部胆管や上・中・下部胆管、胆のう、十二指腸乳頭部など発症する部位によって症状や状態が異なる胆道がん。治療の際は、胆管にチューブを挿入してドレナージで胆汁を排出した後に、がんを切除します。胆道がんの切除は、すい臓内や胆のう内にある胆管にメスを入れるため、複雑な手術です。

膵がんの治療方法

膵がんは早期発見が難しく、進行が進んだ状態で発見されるケースが多い病気です。さらに膵がんは周囲のリンパ節にも転移しやすいため、手術の際にリンパ節も一緒に切除されます。

記事の総評

肝胆膵がんは一度手術やラジオ波焼灼療法、肝動脈化学塞栓療法などで除去しても、安心だとは言えません。がんが発症した部位の周囲に転移するおそれがあるため、完全にがんの脅威が去っていないのです。がんを切除しても治療後は肝臓や胆のう、すい臓の検査を受けましょう。特に膵がんは自覚症状がなく、早期発見が難しいので、定期的に病院に通う必要があります。

記事を執筆・解説した先生

島田和明先生(国立がん研究センター副院長・肝胆膵外科科長)。京都府立医科大学を卒業後、東京警察病院や東京大学第2外科で研さんを積み、治療が難しいと言われている肝胆膵がん治療のスペシャリスト。