肝臓がんの局所療法のひとつ、経皮的エタノール注入療法(PEIT)とはどんなものか、解説しています。
経皮的エタノール注入療法(PEIT)とは、肝臓がんの切除手術ができない場合に、局所的に治療を施してがん細胞を死滅させる手法です。
比較的安全で簡便な方法ですので、肝臓がん治療においては、長きに渡り重用されてきました。
しかし近年、新しい技術や治療法が次々と登場してきており、活用される機会は減ってきています。
超音波(エコー)をお腹にあてて、肝臓がんの場所を探し当てます。
肝臓がんを見つけたら、お腹や胸から長い針を刺して、肝臓がんの患部へ到達させ、患部に100%のエタノールを注入させる方法です。
エタノールにはタンパク質を凝固させる作用があり、注入するとがん細胞のかたまり(結節)に浸透していきます。
これによってがん細胞を死滅させることができます。
患者の体への負担が比較的小さいのは、大きなメリット。繰り返しの治療も可能なので、早期がんに対しては有効です。
がんの直径が2~3cmで、数が3個以内の場合には効果的ですが、3cm以上の大きいがんに対しては壊死率が下がってしまいます。
また「エタノールが腫瘍全体に行き渡らない」「超音波では見えない部分の治療が難しい」という弱点があります。
場合によっては、何度も繰り返し行わないと十分な効果が得られない場合もありますが、
繰り返しエタノールを注入することで、がん細胞の壊死率はどんどん高まります。
このように長所と短所があるので、ほかの治療法と使い分けながら利用されます。
経皮的エタノール注入療法の費用は、全体で35万円ほどが目安。高額療養費制度を利用すれば、9万円ほどの負担で済みます。
負担が小さい治療法なので入院期間が比較的短く、治療全体の費用もがん治療としてはそれほど高額にはなりません。
経皮的エタノール注入療法は、ほかの施術に比べると検討しやすいのが長所ですが、中には「何度繰り返しても、思うような効果が上がらない」と悩んでいる患者もいます。闘病が長期間に及ぶと、心身ともに疲弊してくるでしょう。そんな時、注目して欲しいのが補完代替医療の可能性です。代替医療は、抗がん剤治療などの副作用を軽減したり、食欲不振など治療中や予後における生活の質(QOL、クオリティ・オブ・ライフ)の向上を期待できるのです。
一方、代替医療の中には、信頼できる裏付けがなく、効果の根拠に乏しいものもあるので注意が必要です。このサイトでは、肝臓がん対策に用いられる主な代替医療の特徴や体験談のほか、代替医療の中でも圧倒的に多く用いられる「健康食品」の成分についてエビデンス調査をまとめています。
本サイトで紹介している主な代替医療は、以下の通りです。
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